ごあいさつ

理事長

 私たちが住む日本では、台風や地震などによる自然災害が毎年のように発生しています。特に近年、自然環境の変化等により風水害の被害が甚大化・多様化し、加えて、首都直下地震等の大地震の発生が切迫していると言われるなど、市民の生命・財産が脅かされる自然災害の発生が危惧されています。 そのような中、これまでも市民と行政が連携して防災の基本である「自分の命は自分で守る」という市民一人ひとりの自助の防災力の向上と、互いに助け合うための共助の仕組みづくりに取組んできました。

 しかしながら、三鷹市においても、少子高齢社会の到来や隣近所の関係の希薄化などといった社会環境の変化により、日常生活においても、自立して生活する力や互いに助け合って生活する機会が減少していることなどから、災害に対する市民の防災力の維持・向上が課題となっています。

 このような状況の中で、来るべき災害に立ち向かうためには、私たち市民一人ひとりが日常生活の中でできる防災対策を身に付け日頃から事前の備えを進めるとともに、地域コミュニティの中や日頃から活動している団体・グループの活動の中に防災への取組を取り入れるなど、日常的に自助と共助の防災力を高めていくことがとても重要です。 そこで、市民や地域の防災意識と防災行動力を向上させる取組を支援する活動や地域における防災ネットワークの構築に向けたコーディネート等を、市民が中心となって行う新たな組織を結成することを決意し、組織の設立に向け、令和3年9月に防災NPO組織設立準備会を結成しました。

 この準備会では、市内で様々な立場で先進的に防災活動を展開している市民が中心となり、これまで取り組んできた防災活動の経験や知見を踏まえ、どのようにしたら多くの市民が防災に関心をもち、防災対策を継続して進めていくことができるのか考察しながら、市民の自助と共助の防災力向上を支援していくための新たな組織づくりについて検討を進めてきました。 そして、令和4年9月、任意団体としての市民組織「Mitakaみんなの防災」を設立し、市民一人ひとりが日常生活の中に「防災の視点」を取り入れることでより多くの市民が自助に成功し、避難行動要援護者の避難支援や避難所運営支援など共助の担い手となれるよう、防災意識啓発、防災リーダーの育成、防災活動団体との協働、地域の防災ネットワーク化などを行政と連携してより積極的に進め、災害に強いまちづくりを目指して活動を進めていきます。 多くの皆様のご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。


令和4年9月4日
理事長 岡田 源治